色の鮮やかの度合い「彩度」

彩度

彩度とは?

色の鮮やかさの度合いを彩度と言います。
上の写真の色を色相で表すと全て赤であり、明度もほとんど変わりませんが、3つのバッグはいずれも違う色です。一番左のバッグの色を、赤とは言う人はいないでしょう。色相が同じで明度も変わらないのに、これほど色が違うのは、彩度が異なるためです。

彩度

1と2の色は、右の赤と同じ明度の灰色を、割合を変えながら混色したものです。一番右は灰色を混色していない赤、真ん中は少し赤の割合を減らしその分同じ明度の灰色を混ぜたもの、一番左はさらに灰色の割合が多くなったもので、赤というよりほぼ灰色になっていますね。

彩度の変化

次の図は、上記を明度スケールに当てはめてみたものです。左に行くほど、赤の割合いが減り灰色の割合が多くなる様子を段階的に示しています。赤は色味として感じられますし明るさも変わって見えませんが、鮮やかさが違うのがわかると思います。

彩度の変化

彩度の分類

彩度は、明度と同じく、「高彩度=鮮やかな色」「中彩度=ややくすんだ色」「低彩度=色みが少ない色」と3つに分けられます。

高彩度・中彩度・低彩度

「明度=明るさ」「彩度=鮮やかさ」と説明しましたが、実際に色を見た時に明度と彩度の関係性を感覚的に把握するのが難しいと思います。
次回からは、色相・明度・彩度の関係性をわかりやすくする等式相面や色立体などについて、詳しく解説していきます。

記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版