色みの性質「色相」

色相

色相とは?

多くの色を分類するとき、赤み、黄み、緑み、青みなど「色みの性質」でカテゴリーに分けることができます。色みの性質は「色あい」とも呼ばれ、これを「色相」といいます

色相に分類する手順

色相は、有彩色のみが持つ属性です。下図の色サンプルを色相で分類してみます。

色相に分類する手順

有彩色・無彩色で分類

まず、ランダムに並べた様々な色を、有彩色と無彩色に分類しました。

有彩色・無彩色で分類

有彩色を色相で分類

さらに有彩色を分類します。水色は青系にピンク色は赤系にと、色み毎にグループにします。このように分類した色みのグループが色相になります。

有彩色を色相で分類

色相環

色相の違いは、スペクトルに見ることができます。
スペクトルは、赤→橙→黄→緑→青→藍→青紫と変化しますが、紫、赤紫は含まれていません。この色はスペクトルの両端の色である赤と青紫を混ぜ合わせることでつくることができます。

そこで以下の図のように、これらの色を含めスペクトルを円形に並べ繫ぐと、すべての色相を連続で見ることができる環ができます。これを「色相環」といいます。

例外もありますが、基本的に色相環上では、ある色を基準として、その色の反対の位置にある色が、最も色相が離れた「補色」となっています。

有彩色を色相で分類

上図のスペクトルでは両端に位置していた青紫と赤が、円形にすると近い色ということがわかりますね。人の目が見ている自然な色相の変化を表すことができ、補色も確認しやすくなります。

次回は、色の三属性 「明度」について解説します。

記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版