色の見え方の重要ポイント【色温度と演色性】

色温度

光を発しているものはすべて「光源」になりますが、太陽光や星の光などを「自然光源」、蛍光ランプや白熱電球など人工的な光を「人工光源」といいます。「色とは?見え方の違い」で紹介したように、色は自然光源と人工光源の違い、また同じ人工光源でも種類の違いによって変化します。

上の写真は、同じ料理を異なる光源で撮影したものです。写真の料理が美味しそうに見えるか否かということまで、光源が影響を与えることがよくわかりますね。

この見え方の違いには、光源の色温度が関わっています。色温度については、色に関わる仕事を行うときに重要な知識になりますので、詳しく解説していきたいと思います。

色温度とは?

色温度とは、自然光源や人工光源が発する光の色を表すための尺度です。

例えば燃えている炎は外側から内側になるにつれ、赤→オレンジ→白→青を含んだ色味になります。赤い方が温度が低く、青い方が温度が高くなりますが、このように温度と色には相関関係があります。

この特性を利用した光源色の表し方が「色温度」。単位はK(ケルビン)となります。

演色性とは?

色は、物体に反射した光が目に届くことによって見えるので、光源が違うと光を反射する物体は同じでも、目に届く色が異なります。これが、同じ物体でも違う光の下で見たときに違って見える原因。

このように「光源が物体の色の見え方に影響を与える性質」を「演色性」といいます。

演色性を調べる方法

演色性を調べるために、いくつかの種類の「基準の光」が設定されています。
光源Aで物体を照らした場合と、光源Aとは別の光源「基準の光」で同じ物体を照らした場合で、どれだけ違いがあるかを確認したときに、測色の差がより少ないほど「演色性が高い」差がより大きいほど「演色性が低い」とされます。

色温度と基準の光の決め方

基準の光

「演色性」を測るために、いくつかの種類の「基準の光」が設定されています。
光、照明、色、色空間などを規定する国際標準化団体である国際照明委員会(CIE)は、光源の演色性評価方法を採用し、「基準の光」として、「標準イルミナント」「補助標準イルミナント」を設けました。

以下表のKは、色温度の単位、ケルビンです。

標準イルミナント

標準イルミナントA(2856K) 長波長を多く含み赤みを帯びた光(白熱電球程度)
標準イルミナントD65(6504K) やや青みを帯びた白色、補助イルミナントCに変わる光

補助標準イルミナント

補助イルミナントC(6774K) 北窓からの太陽光、晴天の太陽の間接光程度
補助イルミナントD50(5003K) やや黄色がかった昼の光
補助イルミナントD55(5503K) —-
補助イルミナントD75(7504K) —-

「演色性」を測りたい光源の色温度や、再現したい色環境によって比較される標準イルミナントは変わります。

基準の光と色温度がわかりやすいように、図にしてみました。私たちの生活や仕事で使っている光が、どの色温度に近いかを確認できます。

色温度

色温度

色に関わる仕事を行う場合、「演色性」は大変重要です。

印刷会社では基本的に光源の色温度が5,000K(ケルビン)を基準としています。印刷会社やプロカメラマンのスタジオでは「演色性」を高くし基準に近づけるため、パソコンや室内の光源環境を整えています。
デザイン関連の仕事で使うMacは太陽光に近い色温度に設定されていますが、多くのWindowsパソコンは工場出荷時に高い色温度が設定されており、デザイン関係の基準を考えると演色性が低いといえます。Windowsを使っている人は、色温度を調整して利用するべきでしょう。

また、パーソナルカラー診断を行う場合も「自然光」を使い診断しますが、同じ自然光でも時間によって変わり、肌の色もドレープの色も変わってしまいます。その日の晴れ具合、診断時間に合わせ、光の調整もしましょう。

ここまでは、主に「光源」自体の色について解説してきましたが、次回から「物体」の色について考えていきます。

記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版 ・ TOCOL公式テキスト「ベーシック」2009