アクセントカラーで配色に変化を
アクセントカラーとは
小さい面積で配色全体を引き締めるための色をアクセントカラー(または強調色)といいます。アクセントカラーは配色に変化与えたり、配色を強調したり、特定の部分を目立たせたい場合に効果的です。
配色で面積が大きい色をベースカラー(または基調色)、次に面積が大きくベースカラーに組み合わせる色をアソートカラー(または配合色)といいます。
アクセントカラーの効果
アクセントカラーで大切なのは、目立つ色を小さい面積で使用することです。全体としてその色が目立つ色であればよいので、有彩色だけではなく、他の色との差が大きければ無彩色も使用可能です。
アクセントカラーは、ベースカラー・アソートカラーと対照的なトーンの色を使用しますが、明度差も彩度差も大きくなる色が効果的です。高彩度の場合には色の違いがはっきりするので、その効果をより明確に感じることができます。
たとえば、配色のまとまり感が強く単調な印象を変えたいとき、小さい面積のアクセントカラーを加えるだけで、全体の印象が強く感じられるようになります。
アクセントカラー:配色例
低明度・低彩度の配色に高明度・高彩度のアクセントカラーで変化をつける
高明度の色を組み合わせた配色に低明度のアクセントカラーで変化をつける
寒色系の配色に暖色系のアクセントカラーで引き締める
重厚な配色に軽いアクセントカラーを入れバランスをとる
暖色だけの配色に寒色のアクセントカラーを入れ変化をつける
無彩色だけの配色にアクセントカラーを入れ全体の印象を強くする
アクセントカラーは「小さい面積」「目立つ色」というのがポイントであり、必ずしも色と色の間の境界に使う必要はなく、2色配色でワンポイントにするなど、色数に関係なく自由な位置で使用することができます。
アクセントカラーを使った配色の演習
色彩検定テキスト3級のトーン図を参考に、日本色研の「新配色カード199」を使って、アクセントカラーを使った配色を作ってみましょう。
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アクセントカラーを使ったコーデを考えてみよう
ファッションイラストに色を入れてみるとコーデの配色をイメージしやすいので、実践で役立ちます。
ファッションの配色を確認できるイラストデータはこちら↓。色相環・トーン区分図入りです。データはプリントや複製して繰り返し使えますので、スクールの配色レッスンに最適です。
アクセントカラーで配色に変化を:まとめ
- 配色に変化与えたり、配色を強調したり、特定の部分を目立たせたい場合に効果的。
- 「小さい面積」「目立つ色」というのがアクセントカラーのポイント。
- 明度差も彩度差も大きくなる色をアクセントカラーに使うと効果的。
次回は「グラデーション」について解説します。
記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版