セパレーションでコントラストを調節

セパレーション

※2022.10.06 一部内容を変更しました。

セパレーションとは

補色の関係にある純色の組み合わせなど色の対比が強すぎて見苦しいときに、その境界部分に別の色を加えて色を分離することで調和させる方法をセパレーションといいます。
また、アクセントカラーの効果と同様に、それぞれの色がはっきりとせずに色の境界があいまいでぼけて見えるようなときにも、セパレーションで引き締めて調和させることができます。

このようにセパレーションには、コントラスト感を調節するはたらきがあり、色の対比が強すぎる場合にはやわらげ、弱すぎる場合には引き締める効果があります。

セパレーションの使い方

セパレーションは色の境界部分に別の色を加えて分離します。その際、明度差のある色を加えることがポイントであり、これはアクセントカラーと同様ですが、セパレーションでつかう色は他の色を引き立てる補助色であるという点がアクセントカラーとの違いとなります。そのため、白や灰色、黒などの無彩色や、dkgトーンなどの低彩度色がよく使われます。

明度差に加え彩度差もある色をセパレーションとして使うことで、セパレーション効果と同時にアクセントカラーとしての役割を与えることができます。

セパレーションカラー:配色例

強すぎる対比の配色に無彩色を入れセパレーションで和らげる

セパレーション例1

弱すぎる配色に低彩度色を入れ、セパレーションで引き締める

セパレーション例2

アクセントカラーとセパレーションカラー

アクセントカラーとセパレーションカラーは、似ているようで異なります。

セパレーションカラーを使ったセパレーション効果

セパレーションでつかう色は、あくまで他の色を引き立てる補助色ですので、無彩色や低彩度色がよく使われます。

v2とv12の間にセパレーションカラー W でセパレーション

セパレーションカラー W でセパレーション

アクセントカラーを使ったセパレーション効果

アクセントカラーは、明度差も彩度差も大きくなる色が効果的です。
以下のような場合、境界色にアクセントカラーを使うことで、同時にセパレーションの役割も与えることができます。

dkg20とdk22にアクセントカラーv6でセパレーション

アクセントカラーを使ったセパレーション効果

セパレーションを使った配色の演習

色彩検定テキスト3級のトーン図を参考に、日本色研の「新配色カード199」を使って、セパレーションを使った配色を作ってみましょう。

セパレーションを使ったコーデを考えてみよう

ファッションイラストに色を入れてみるとコーデの配色をイメージしやすいので、実践で役立ちます。

ファッションの配色を確認できるイラストデータはこちら↓。色相環・トーン区分図入りです。データはプリントや複製して繰り返し使えますので、スクールの配色レッスンに最適です。

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セパレーションでコントラストを調節:まとめ

  • 色の対比が強すぎて見苦しいときに、その境界部分に別の色を加えて色を分離することで調和させる
  • それぞれの色がはっきりとせずに色の境界があいまいでぼけて見えるようなときに、セパレーションで引き締めて調和させる
  • セパレーションは色の境界部分に別の色を加えて分離。その際、明度差のある色を加えることがポイント
  • セパレーションでつかう色は他の色を引き立てる補助色であるという点がアクセントカラーとの違い

次回は「グラデーション」について、解説します。

記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版