無料のパーソナルカラー診断は正確?知っておきたいメリット・デメリット

無料のパーソナルカラー診断

近年、オンラインやイベントで提供される無料のパーソナルカラー診断や、スマホアプリを利用した診断サービスが増えています。手軽に自分のカラータイプを知ることができるため、多くの人々に利用されています。
しかし、プロのパーソナルカラーアナリストとしては、無料診断の正確性やその活用法について懸念を抱くことも多いのではないでしょうか。この記事では、無料のパーソナルカラー診断における正確性やメリット・デメリットをカラーアナリストの視点で考えていきます。

無料のパーソナルカラー診断の種類と特徴

無料のパーソナルカラー診断には、主に以下の二種類があります。

1. オンライン診断

ウェブサイト上のオンライン診断では、簡単な質問に答えることで診断結果を導き出します。アプリを利用した診断では、ユーザーがアップロードした写真や選択したカラーシートに基づいて結果が表示され、短時間で手軽に診断を受けることができます。

2. イベント診断(百貨店・ショッピングモールなど)

百貨店やショッピングモールなどで開催されるイベント診断は、対面式で行われます。カラーアナリストがサロンで行う診断と同じく化粧品やドレープを使って、実際に顧客の肌色や印象を見ながら結果を導き出します。これにより、オンライン診断では難しいアドバイスが得られるのが特徴です。

無料のパーソナルカラー診断のデメリット

無料のパーソナルカラー診断には、いくつかのリスクや制約があります。

オンライン診断のデメリット

自己申告による結果の偏り

オンライン診断では、ユーザーが自分の感覚やイメージで回答する形式が多いため、客観的な診断が難しいという点があります。診断結果はあくまで「自己申告」に基づくものであり、その人の実際の色味に完全に合致するわけではありません。

写真の品質と環境による影響

アプリを使用した診断では、アップロードする写真の撮影環境が結果に大きく影響します。特に、肌色や髪色を正確に把握するためには、適切な光のもとでの撮影が不可欠です。
たとえAIを利用したシステムでも、診断に向かない環境で撮影された画像の肌の色を、正しく分析するには限界があります。

個人情報の不安

写真をアップロードする際、個人情報保護が正しくされるのか?という懸念があります。

結果が簡易的

無料のオンライン診断は、多くの場合、簡単な質問や画像解析に基づいて結果を自動的に導き出す仕組みです。そのため得られる結果は大まかなもので、個別の詳細な分析やアドバイスはできません。
深い分析や、個々に合ったアドバイスを得るためには、やはり対面の有料診断が必要です。

自撮り

イベント診断のデメリット

時間制限と簡易性

イベント診断は、一般的に短時間で行われるため、診断の分析が簡易的になりがちです。特に、個別のニーズに応じた細かなアドバイスを行うには時間が不足しており、診断結果が一般的なものにとどまることがあります。

照明の影響

イベント会場の照明は、パーソナルカラー診断に適した環境ではないケースが多いです。カラーアナリストが適切な照明を用意できれば問題は軽減されますが、会場の環境によっては難しい場合もあります。

無料のパーソナルカラー診断のメリット

無料のパーソナルカラー診断には、デメリットだけでなく、いくつかのメリットがあります。

コストがかからない

「パーソナルカラー診断は高額で敷居が高い」と感じる方々にとって、無料診断は嬉しいサービスです。
まずは無料で自分に似合う色について興味を持ち、その後、より深く知りたいと感じることがきっかけとなり、実際に有料のパーソナルカラー診断を受ける方も少なくありません。

手軽に試せる

無料のパーソナルカラー診断は、短時間で結果が得られるため非常に便利です。
オンライン診断では、自宅にいながら自分のパーソナルカラータイプを知ることができますし、イベント診断は百貨店やショッピングモールなどの日常的に訪れる場所で開催されることが多く、気軽に立ち寄って診断を受けることができます。
パーソナルカラー診断を試したことがない方々にも関心を持ってもらいやすく、興味を持ってもらうきっかけとして効果的です。

新たな顧客層へのアプローチ

特にオンライン診断の場合、全国規模で潜在的な顧客にリーチすることができます。この無料診断によりパーソナルカラーに興味を持ったユーザーは、地域のサロンを探します。
このように、オンライン診断を通じてサロンへの集客へとつながるため、無料診断はパーソナルカラーアナリストにとっても、新しい顧客層にアプローチするチャンスを提供すると言えます。

無料のパーソナルカラー診断の結果をうけて

無料のパーソナルカラー診断は、「パーソナルカラーを知るための入り口」として役立ちます。診断を受けることで、自分に似合う色についての大まかな方向性を知ることができます。しかしこの結果だけでは、たとえば服やメイク、アクセサリーの選び方に関して、診断後に実践に移す際に迷う方が多いです。
無料診断を受けても、自分のタイプを深く理解し、実際に活かすことが難しいことがわかります。
このように、診断結果に納得がいかなかったり、より詳細なアドバイスが必要だと感じたりした場合には、多くの人が有料のパーソナルカラー診断を受けようと思うでしょう。

対面パーソナルカラー診断

無料のパーソナルカラー診断は正確? 知っておきたいメリット・デメリット:まとめ

プロのパーソナルカラーアナリストは、色彩理論に基づいた精密な診断と分析を行います
例えば、同じ「スプリングタイプ」でも、個々の特徴に応じたアドバイスが必要です。また、スプリングとサマーのミックスタイプを見抜くには、時間をかけた対面での診断が不可欠です。

無料のパーソナルカラー診断は、手軽に多くの顧客にリーチできる有効な手段ですが、その精度には限界があります。無料診断を受けた後に、多くの人が診断を活用するためのアドバイスを求めて有料の診断を受けたいと思うでしょう。

有料診断では、正確な診断とコーディネートのアドバイスを通じて、診断結果を活用できる方法を提供することが可能です。この点で、無料のパーソナルカラー診断との差別化が図れます。無料診断は競合ではなく、集客の一つの手段と考え活用しましょう。

記事執筆:株式会社プラスカラーズ / WEBデザイン・マーケティング担当 : 高木