トーンを手がかりにした配色
トーン配色
前回までは色相を手がかりにした配色を解説してきましたが、色相が同じでもトーンの選び方が変わると、配色のイメージが変わる場合があります。今回は色相を手がかりにした配色「トーン配色」を考えていきます。
トーン配色では、PCCSのトーンマップ(トーン図)おいて、同じトーンの中から選ぶ・隣り合うトーンの中から選ぶ・離れた位置にあるトーンの中から選ぶなど、組み合わせる色をトーンの位置関係から考えます。
トーン配色の分類
トーン配色は「トーン共通の配色」と「トーン対照の配色」に大きく分けて考えます。
トーン配色は、比較的彩度の低い色の場合に、可愛い・渋いなどトーンの印象が強く感じられ、効果が高くなります。逆に彩度が高くなるにつれ、トーンよりも色相の印象の方が強くなります。
なお、トーン配色では色相は自由に選べます。
トーン共通の配色
トーン共通の配色とは、同じトーン、またはトーンマップで隣りあうトーンの色を組みあわせた配色で、以下の2つになります。
1.同一トーン配色
同じトーンを組みあわせた配色
2.類似トーン配色
トーンマップの位置関係において、隣り合うトーンの色を組みあわせた配色
- 縦方向に隣り合って並んだトーン
- 横方向に隣り合って並んだトーン
- 斜め隣り合って並んだトーン
トーン対照の配色
トーン対照の配色とは、トーンマップで離れた位置にあるトーンの色同士を組み合わせた配色です。
3.対照トーン配色
トーンマップで距離が大きく離れたトーンの色どうしを組み合わせた配色
- 明度が対照的なトーン
- 彩度が対照的なトーン
以上、トーン配色の分類を踏まえた上で、次回から「トーン共通の配色」「トーン対照の配色」それぞれについて、詳しく解説していきます。
記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版