【トーナル配色】シックで落ち着いたイメージに
トーナル配色
トーナル配色とは、中明度、中・低彩度の中間色(濁色)だけを組みあわせた配色です。
色相を強調した配色と異なり、「穏やかな」「くすんだ」「地味な」といった中間色のトーンがもつシックで落ち着いたイメージが強く打ち出された配色になります。
PCCSのトーン図の、d(ダル)トーン、 sf(ソフト)トーン、 ltg(ライトグレイッシュ)トーン、g(グレイッシュ)トーンの4つのトーンを使い、トーナル配色をつくります。
トーナル配色では、表現したいイメージにあわせて自由に色相を選ぶことができます。またトーナル配色は、同一トーン、または類似トーンの範囲で選択可能ですので、ドミナントトーンやトーンイントーンにも当てはまります。
特にdトーンを使った配色は典型的なトーナル配色となり、3色以上を使い、色相を変化させることでより配色効果が高まります。ファッションのカラーコーディネートでは、中明度のグレイを使うことがありますが、無彩色が入ってもトーナル配色と見なされます。
トーナル配色
- PCCSのトーン図のdトーン・sfトーン・ltgトーン・gトーンの四つのトーンから色を選ぶ。
- 色相は自由に選択する。
- ファッションのカラーコーディネートでは、中明度のグレイを使うことがある。
トーナル配色のコーデ 配色例
ライトグレイッシュトーンとグレイッシュトーンから2組の補色を選んだトーナル配色。
4つのトーンすべての類似色相から1色づつ選んだ、トーナル配色。
トーナル配色配色の演習
色彩検定テキスト3級掲載のトーン図で、各トーンと明度・彩度の関係を把握しましょう。日本色研の配色カードの演習台紙に「新配色カード199」を切って貼付することでより理解が深まります。
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トーンマップを理解したら、トーナル配色のファッションコーデを考えてみましょう。ファッションの配色を確認できるイラストデータはこちら↓。色相環・トーン区分図入りです。データはプリントや複製して繰り返し使えます。
この記事は、中間色のトーンがもつシックで落ち着いたイメージが強く打ち出された配色「トーナル配色」について紹介しました。次回は、色相もトーンもかなり近似した「カマイユ&フォカマイユ配色」について解説します。
記事監修:株式会社プラスカラーズ 代表 岩田亜紀子 / 色彩検定1級カラーコーディネーター
参考文献:色彩検定公式テキスト 2020年改訂版